個室 - 対話

章の構成

 1部 
  1章 これまでの経緯
  2章 うまくいかないネットワークとは
 2部 うまくいったネットワークの構成要素とは
  3章 精神科治療ネットワークが構成できた理由は
  4章 未来がたりのダイアローグ
  5章 オープンダイアローグと未来が足りのダイアローグの比較
  6章 バフチンの思想について
 3部 成功事例の般化
  7章 良い対話 駄目な例
  8章 実質的なエビデンス
  9章 適切な治療のすすめ

Dia (通じて) Logue(意味)


オープンダイアログ
 急性期に行われる。10-12日間に渡って行われる。
 参加者は危機介入なので ずっと張り付く。
 患者の社会ネットワークに主導権を持たせ、対話の中味を充実させる。
 それぞれの発言にダイアローグ的なやり方で答えてもらいながら、参加者間
  で全く新しい理解が共有されるようにもっていく
 家族の相互作用と同じ体験をする。
 ポリフォニックに語る あえて整理はしない。結論を出そうとしない。
 受け容れがたいことに対するコントロールをしようとしない。
 不確実性への耐性。何度もミーティングをすること 対話の質を高めていること 家族が危機の中孤立しないこと
 語られざることの為の新たな言葉を作り出す。
 対話こそが鍵となる。
未来がたりのダイアログ
 急性期の後に関係者があつまり開かれる。
 参加者はセッションが終わるとそれぞれのところに戻る。
 ファシリテーターがいる。
 非構造化された会話形式は、対話を阻害するので構造化していく。

共通

聞くことに重点が置かれる。
なじみのある言葉使いを自分たちの発言に取り入れる。
共有言語を生み出す。
プロセスをゆっくりと進める。
自分の発現が必要とされ支持されているという感覚。


「人はなかなか自分のことについてはわからない。それは自分の置かれている状況を客観的に見ることが難しいからだ。だが、参照点になってくれる誰かがあなたのそばについていてくれたらどうだろうか。あなたはこの他者の認知を参照点として利用することで、一人では見えなかった別の可能性が見えるようになり、別の行為の可能性が広がるだろう。お遍路さんではないが、『同行二人』で道程を一緒に歩くことというのは、このようにして本人の行為の可能性を拡張し、主体性を行使するのを助けるのである。」(『プシコ ナウティカ−イタリア精神医療の人類学』松嶋健著、世界思想社、p211)
するめぶろぐより